産休・育休取得~復職までの流れを解説
「妊娠が分かったらいつ誰に言えばいい?」「産休・育休の申請ってどうやるの?」「男性の育休はいつ頃会社に相談すればいい?「復職するための手続きって?」――。女性は自分自身が、男性はパートナーが妊娠すると、さまざまな疑問が生じます。妊娠が分かってから産休・育休の取り方、復職の仕方などの一連の流れと、必要なコミュニケーションについて解説します。
本 人
上 司
妊娠が分かってから
- 上司に報告
- つわりなどによる体調不良は、仕事にも影響する可能性があります。妊娠が分かったら早めに上司に報告しましょう。目安は妊娠10 週前後。男女問わず、育児休暇の取得時期や期間について、家族とよく相談するとともに、上司にもその意思を伝えましょう。
- 祝福と各種制度の確認
- 部下から妊娠報告を受けたら、まずは「おめでとう」とお祝いの言葉を伝えましょう。男性の育休取得を含め、部下が利用するであろう制度や、その申請方法はあらかじめ把握しておき、妊娠を報告してきた部下に対して、各種制度の案内までできるとベストです。 <参考資料>両立支援制度ガイドブック
- 各種制度の詳細を知る
- 妊娠・出産・育児に関する制度の情報を集め、その申請方法も確認しておきましょう。男女問わず利用可能な制度が複数あります。疑問に思ったことなどは、総務部門(東京総/那珂総/笠戸総)に直接連絡して確認してもOK です。 <参考資料>両立支援制度ガイドブック
- 面談(1 回目)を設定
- 妊娠2 ~ 4 カ月頃を目安に、部下との面談をしましょう。日時設定や面談の進行は、上司主導で。総務部門の面談同席も可能です。
- 面談(1 回目)を実施(本人/上司)
- 本人(部下)は、出産までの働き方や復職後に想定しているワークライフバランス、各種制度の利用希望、不安に思っていることや職場に知らせておきたいことを上司に伝えます。男性も、パートナーの出産予定日や具体的な育休取得期間を伝え、育休までの期間でやっておくべきことを上司とすり合わせましょう。上司は、復職後も含めた長期的視点に立ち、部下のキャリアについて考えましょう。また、部下に対して業務の引き継ぎマニュアルの作成を指示し、業務の「見える化」「誰でもできる化」を推進。重要度が低い業務は省力化するなど、部課内の業務効率化を行う好機ととらえる視点も大切です。 <参考資料>妊娠・産休・育休前コミュニケーションシート No.1
産休・育休に入るまで
- 業務の引き継ぎ・見える化
- まずは自身や、男性の場合はパートナーの体調に配慮しつつ、業務を遂行しましょう。その中で、各仕事の引き継ぎマニュアルを作成。業務上で関わりのある人には、妊娠を伝え、順次引き継ぎを進めていきましょう。
- 部下の状態を把握
- 本人からの申し出や報告がなくても、母体健康管理の観点から、部下の体調についてよく観察しておく必要があります。部下が男性の場合も、そのパートナーの体調を気にかけ、働き方の希望を確認するようにしましょう。
- 面談(2回目)を設定(上司)
- 産休・育休1~2カ月前を目安に、部下と再度面談を実施。日時設定や面談の進行は、上司主導で行いましょう。
- 面談(2 回目)を実施(本人/上司)
- 本人(部下)は、業務の引き継ぎ状況や休暇期間中の連絡先、また休暇・復職のスケジュール等を上司に伝えます。産休・育休中や復職後のことで不安に思うことがあれば、上司に相談しましょう。
上司は、休暇中のコミュニケーション方法や頻度(月1回など)について、確認しておきましょう。「日立グループ産休前・復職支援セミナー」の活用を勧め、復職後のキャリアをあらためて考える機会にするのも有効です。 <参考資料>妊娠・産休・育休前コミュニケーションシート No.2
- 休暇前の手続きを確認、実施
- 休暇に入る前に、以下の書類提出・申請を確認、実施しましょう。また、出産後の手続きもあわせて確認し、書類の印刷など事前に準備を進めておきましょう。
以下のリンク先から申請方法が確認できます。
(リンク先は日立ハイテクのイントラネットとなります。)- (A)「出産・育児休暇申請書」
- (B) 給与明細の送付先変更
- (C) その他手続き(該当する方のみ)
- ①財形貯蓄の休止
- ②休職中のバスケ後援会の退会
- ③短時間勤務終了申請
- ④通勤手当の中止申請
出産
産休・育休中
- 出産後の手続きを実施
- 出産後には、出生届など行政に提出するものとは別に以下の書類の提出が必要です。また、上司や同僚にも出産報告をしましょう。
- (1) 「出産・育児休暇申請書」
申請方法はこちらから確認できます。
(リンク先は日立ハイテクのイントラネットとなります。) - (2) 健康保険「出産手当金請求書」
- (3) 健康保険「被扶養者異動届(増)」
- (4) 雇用保険「育児休業給付金」手続き書類
- (5) 「EXself」での手続き
(リンク先は日立ハイテクのイントラネットとなります。)- ①家族情報・扶養手当
- ②祝金(出生)
- ③扶養控除申告書作成
- (1) 「出産・育児休暇申請書」
- 部下とコミュニケーション
- 休暇中の部下とは、事前に決めた方法や頻度で連絡を取り合いましょう。休んでいても職場の一員であることを心に留め、率先してコミュニケーションを取ることが大切です。
- 上司とコミュニケーション
- 上司とは、事前に決めた方法や頻度で連絡を取り合いましょう。会社の状況の変化や自分へのアドバイスをもらえるよう、上司にはたらきかけてもOK。上司とのコミュニケーションを通して、ビジネス感覚を取り戻しておきましょう。
- 面談(復職前)を設定
- 復職1 ~ 2 カ月前を目安に、部下との面談をしましょう。日時設定や面談の進行は、上司主導で。社外や子連れでの実施など、面談方法は部下の希望に沿って、柔軟に対応するようにしてください。
- 面談(復職前)を実施(本人/上司)
- 本人(部下)は、職場復帰の目安や復帰後の働き方の希望を、上司に伝えましょう。出産前後で考え方が変わることもありますので、しっかりと話し合うことをお勧めします。
上司は、復職後に任せたい業務の内容を伝えつつ、部下の希望する働き方や利用したい制度を確認。「ワーク」と「ライフ」のバランスは常に半々ではなく、ライフステージに応じて変化するという共通認識の下、部下への期待と支援を伝えて意欲を引き出しましょう。 <参考資料>復職前コミュニケーションシート No.4
- 育児休暇期間変更の手続き
- 休暇期間の変更については、事前に上司とよく相談しましょう。変更する場合は、申請が必要です。
申請方法はこちらから確認できます。
(リンク先は日立ハイテクのイントラネットとなります。)
復職後
復職
- 働きやすい環境の整備(本人)
- 復職時に支えてくれた上司や同僚に、まずは感謝を伝えましょう。
育児をしながら働くことになるので、適したワークライフバランスが休暇前とは異なるかもしれません。仕事面での自身の成長やキャリアを意識しながら、上司や同僚とのコミュニケーションを通じて、働きやすい環境を整備していきましょう。 <参考資料>両立支援制度ガイドブック
- 復職後のフォローとマネジメント
- まずは部下がスムーズに復職できるよう支援しましょう。そして、子育て中の社員に限らず、職場メンバー全員が私生活の時間を充実できるようなマネジメントを心がけることも大切です。